以前から自宅レコーディングスタジオ制作の試行錯誤について触れているが、今日は防音について。
スポットライトの裏側を見ている人は知らないと思うので機会を見て昔の投稿もシェアしていきたい。
自宅レコーディングのメリットはスタジオの利用時間と予算を考えずによい音楽を作ることに集中できること。
そしてプロデューサーの僕がレコーディングスタジオを持つことで、クライアントは僕に全て丸投げすることができるし安価に気軽にニューヨークのミュージシャンの演奏をアレンジに入れることができる。
これは大きい。
普通に曲やアレンジに生の楽器をちゃんとしたクオリティの録音で頼むと、アレンジ費用のほかにスタジオ代、エンジニア代がかかる。
ミュージシャン全員の費用もかかるし、なにより録ってみるまでどんな感じの音になるかわからない。
今までかなりハードルが高くなかなか音楽が職業の僕らですら頻繁にやることはできなかった。
作り込んでこだわり抜いてアレンジを作ろうなんて夢のまた夢。
大体なけなしの予算でスタジオを借り、全速力で急いで録音する。
ゆっくり吟味して
『もっとこうしてみようかな、、』
なんてことは出来ない。
それでも自分のプロジェクトでバンドでレコーディングするのは1年に一回出来れば良い方だろう。
しかしスタジオがあるとクライアントは僕がアレンジした曲を制作途中でもパソコンのソフトやピアノなどで録音したものを気軽に聞くことができる。
なんとなくの全体の雰囲気を確認しながら進めて、途中で雰囲気やアレンジを変えることも簡単だ。
僕が仮にドラムを叩いたりして生と打ち込みの違いなんかも比べてゆっくり悩むこともできる。
出来たデモでどうしても生楽器で欲しいパートだけを(ドラムやストリングス、ギター、ベースなど)後からいつでも最小限のコストとリスクで差し替えることができる。
僕は音楽の仕事を16-7年やっているが、スタジオを持ったことはいままでで一番大きな革命だった。
普通はスタジオを作るとなんだかんだ何千万円〜何億とかかるだろう。
それはレコーディング自体を仕事にするという目的のため、あらゆるジャンル、楽器、編成に対応させるためだと思っている。
ジャンルと用途を絞れば十分個人の手の届く予算でスタジオクオリティの録音をすることができる。(ジャンル、編成によるが。)
僕のスタジオはアコースティックなヒップホップ、ジャズに特化したもの。
リズムはシンプルでタイトなもの、またはジャズのアコースティックなもののみに照準を絞り、マイク、プリアンプなどの機材を選ぶ。
この辺はまた改めて詳しく書こうと思う。
4人まで同時に録音、ライブストリーミング、そして個別のカメラ撮影もできて、作品を作りつつライブ配信をしつつ、宣伝用の動画コンテンツ素材まで同時に撮れる。
Bunker studio, Electric garden, Electric lady, Avatar studio, などのジャズ、Hiphop, R&B の歴史に残る作品をたくさん輩出するスタジオのエンジニア達と、現役トップのプレイヤーから話を聞きまくり、
楽器、マイク、プリアンプのチョイスからセッティング、マイキングまでアイディアとアドバイスをもらった。
この辺はプレイヤーとして活動している強みで、仕事繋がりなので割とみんな親身になって相談にのってくれた。
ジャズ、ヒップホップに特化したスタジオクオリティのレコーディングサウンドとニューヨークのミュージシャンの演奏を手の届く値段で心ゆくまで良いものを模索する。
そんな他では提供できないサービスを提供できている気がする。
前置きが長くなったが、防音の話。
今回レコーディングスタジオ制作で試行錯誤して効果が高かった、割と簡単に出来る方法を紹介。(予算は多少かかる。)