低音の処理
続いて低音の処理。
ローカットなんて言われてるがなんのこっちゃわからなかった。
が、低音の処理で楽曲の全体のスピード感が決まるようだ。
初めて歌、ピアノ、ギターなどの低音を削ったとき、あまりに全体がクリアになってびっくりしたものだ。
不必要な低音をカットすることでスッキリとしたミックスにしたい。
100-200Hzが一番ごちゃごちゃするらしい。ベース、キックはもちろん、他の楽器も集まる帯域。ここをきれいにしたい。
ジャズ、ヒップホップ系のエンジニアが
『低音をいっぱい出した方が迫力が出るとずっと思ってたけど、実際普通の人がきいているのはそんなに低音が出ない環境だから、実は中域、高域のバランスが大事なんだよなー』
と言っていた。
よく聞こえない低域に限られた音量を使ってしまうなら、中域、高域に使ったほうがいいということか。
しかしそのエンジニアのミックスはいつも
『あいつのミックスは低域が足りねえからマジマスタリング大変なんだよ』
と言われている。
NYのプロフェッショナルでもそうなのだからミックスのなんと難しいことか。
🟢ポイント
・キックは50Hz あたりを持ち上げて太さを出すことも多い。300Hz付近はバッサリカットすることも多い。(余分な胴鳴りが消えるのか?)
・基本的には100-200Hzはなるべく空けてキックやベースに任せるのが基本。(100-150Hzは音キャラ変わりやすいので全体聴きながら編集)
・ピアノは低音や厚みが必要ないなら250Hzから下をバッサリ切って様子をみるのもありだとか。(アコギやタムも太さがいらないならあり?)低音のカットはトラック全体で聞いて楽器の雰囲気が変わらなければOK。
・30-80Hz以下はいらない楽器も多い。(ボーカル、アコギ、シンセなど)
・300-500Hzももこもこと溜まりやすいのでEQなどでカットを検討する。(ドラム全体(バス)やルームマイクなどでカットするとすっきりすることも多い)
・EQは楽器単体ではなく全体を聞いて調整する。(ベースとか全体を聞いて調整すると意外と高域をガンガンあげることもある。)
サイドチェインでコンプをかける (ダッキング)
低音をスッキリさせるためにキックとベースの棲み分けを考える。
低音なのでパンはあまり振らないのが普通か、、?
そこでダッキングを試すのもあり。Lofiなどでよく使われているのを聴く。
キックのタイミングで軽くベースにコンプかかるようにする(ベースの音量さがる)とキックの存在感残しながらベースもよく聞こえる。(キックのローエンドは余韻なので他の楽器のアタックにかき消されやすい)*アタックと余韻の回で改めて勉強する。 低音はリリースも注意。メイン楽器意外の余韻は邪魔になることがあるのでキックがメインではなければ消して、他の楽器にスペースを与えた方が良い時も。
僕は個人的にキック(またはスネア)意外の全体に激し目にかかっているLofiが好き。不自然なのでエフェクトっぽい使い方だが、わからないくらいでキック(スネア)の強調に意外と使われているのかもしれない。
トラックのピークに気を付ける。
楽曲の盛り上がりをキープしつつレベルを管理することも重要。
音楽データに収まる音の限界は決まっているので、その決まった箱の中で最大限の音楽表現をしたい。
大きな音が同時に鳴ると限界を超えてしまう。ピークメーターに赤がつくと歪み出すので注意。
赤がついていなくてもサビなどで全体が盛り上がると歪む場合がある。(VUメーターでチェック)
トラックのピークメーター -瞬間的な最大音量
VUメーター - 一定時間の音圧(エネルギー)の高さ。
🟢歪んでしまったときの対策